Kassyの試写会映画生活

主に試写会メインで新作の映画についての感想を残していきます。

「ロケットマン」孤独と苦悩と愛。改めて才能が素晴らしい!

監督:デクスター・フレッチャ

主演:タロン・エジャトンタロン・エガートン

 

「Your Song/ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」などで知られるミュージシャン、エルトン・ジョンの半生を描いた伝記ドラマ。主演は『キングスマン』シリーズなどのタロン・エジャトン、共演に『リヴァプール、最後の恋』などのジェイミー・ベル、『ジュラシック・ワールド』シリーズなどのブライス・ダラス・ハワードらが名を連ねる。『キック・アス』などのマシュー・ヴォーン監督とエルトン・ジョン自身が製作を務め、『サンシャイン/歌声が響く街』などのデクスター・フレッチャーがメガホンを取った。 

 

ボヘミアン・ラプソディと同じ監督だが、同じ時代を生きたミュージシャンのシンパシーか、ほとんどプロットが似通っている。

スターダムにのし上がるスターは皆似たような境遇に悩まされるのはわかるが、同性愛者であり、ゲイのマネージャーのくだりなども同じだったり芸名だったり、、やはり同時代のミュージシャンである由縁か。

ボヘミアン・ラプソディと決定的に違うのはミュージカル仕立てであること。そのミュージカルが、とてもイマジネーション溢れる演出になっているのが万華鏡のように楽しくて疾走感がありとても良い。
タロン・エガートンの歌もとても良かったし、映画を彩るエルトン・ジョンの楽曲たちもパワフルでエネルギッシュさに満ちていて素晴らしい。そのまま舞台化出来そうだ。特にYour Songが出来る下りは鳥肌ものだった。

ただ残念なのは、ラストがボヘミアン・ラプソディに比べると盛り上がりに欠ける事だろうか。輝かしい功績にはあまり言及されず、後半は本人の後悔で満ち溢れている。エルトン・ジョンはやっぱりシャイ・ボーイなのかもしれない。自分の恥の部分をこれでもかと晒しきっていた。

背景を全く知らずに見たので、盟友バーナーとの関係について物語の前半で友情が続いている事が言及されるので、バーナーについては安心して見ることが出来た。愛のない人たちが多い中、真に愛してくれるバーナーがいてくれて本当に良かった。